アクア用語集

【鼻上げ】魚が発する酸欠のSOS信号!?

「鼻上げ」って何?

魚が発する酸欠のSOS信号!?

「鼻上げ」とは、主に魚が酸欠状態に陥った時に行う行動です(水面で口をパクパクしている)。一見すると餌をねだっているような可愛らしい行動にも見えますが、それは「酸欠」を起こしている可能性が極めて高いことを示しています。人馴れした魚が寄ってきて口をパクパクさせているだけならば問題ありませんが、人が近くに居ないにも関わらずずっとこの行動をとっているのであれば、「酸欠」を疑いましょう。

酸欠 熱帯魚 水槽酸欠は生物にとって何よりも危険!

「酸欠」は主に水面に動きがない環境下(特に高水温時)で起こりやすくなっています。これは、水面が波立つことによって水と空気が接触し、水中に酸素が溶け込むためです。そのため、水面が動かなければ水中の酸素は魚やろ過槽内のバクテリアにより次々と消費され、次第に足りなくなってしまいます。また魚の鼻上げは酸欠時以外にも、アンモニア・亜硝酸塩中毒の初期症状として現れることがあります。原因をきちんと把握し、正しい対処を行いましょう。

 

特に注意が必要なのは「外部式ろ過槽(圧力式ろ過槽)」と呼ばれるろ過槽を使用している場合です。このタイプのろ過槽はろ過槽内の水と空気が触れないようになっているため、水槽へと戻る水がある程度水面を動かすようにしなければ酸欠を引き起こしてしまいます。こうなれば魚どころか、ろ過槽内のバクテリアが死滅してしまい、水質も急激に悪化してしまうことでしょう。

「鼻上げ」を確認した場合、すぐに酸素を供給してあげましょう。水を波立たせなどで一時的な効果はありますが、それだけではじきに同じことを繰り返してしまいます。市販のエアーポンプ等を使用し、常時酸素を供給できるようにして下さい。また「外部式ろ過槽(圧力式ろ過槽)」を使用していてこの「鼻上げ」を確認した場合、すぐにシャワーパイプ等を水面もしくは水面上部に移動させ、水面を動かすよう工夫しましょう。