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【2020/05/30】タコクラゲ産まれました

タコクラゲ エフィラ

皆様こんにちは、カシオです。最近少しずつ汗ばむ陽気になってきましたね。そう、彼(夏)がやってきている証拠です。夏と言えばクラゲのシーズン!ちなみにクラゲは大好きですが暑いのは大嫌いです。さて、去年の秋頃に回収したタコクラゲの回収したのですが、つい先日無事にエフィラを発生させました。

タコクラゲ エフィラ直径はわずか2mm程度。ミズクラゲのエフィラよりも一回り小さいようです。花冠を彷彿させる見た目で、ポンポンと元気よく泳ぎ回っています。可愛らしいですねぇ。よく見ると褐虫藻らしき点々が体のあちこちに存在しています。

タコクラゲ エフィラ知っている方も多いとは思いますが、タコクラゲは体内に褐虫藻と呼ばれる藻類を共生させています。そう、つまりタコクラゲは植物のように太陽光を必要とするわけです。タコクラゲは褐虫藻に体を住み家として提供する代わりに、光合成生産物を頂いています。これぞ美しき共生の世界。
しかしタコクラゲはエネルギー源を100%褐虫藻に依存しているわけではないので、光だけでなくきちんと餌も与えなければいけません。むしろタコクラゲは他のクラゲに比べ遊泳力が高いため、エネルギーの消費も激しく、その分餌も沢山必要とします。欲張りさんめ。

タコクラゲ エフィラ

天然物のタコクラゲは日光をたっぷり浴びているため、増殖した褐虫藻により体色が茶色くなり、その分エネルギーがタコクラゲに多く供給されています。そしてなおかつ海では餌が枯渇することもないので、毎日ハッピー食べ放題。大きくなるわけです。
しかし、そのようなタコクラゲを屋内の人工照明下で飼育した場合、恐らく状態は少しずつ変化していくことでしょう。照度不足による褐虫藻の減少で体色は薄くなり、その分エネルギー供給がされなくなるため体の縮小が始まる。そして、最終的には溶けて無くなってしまいます。照度の高い照明を使い、なおかつ毎日大量の餌を与える…それぐらいしないと、維持は難しいのです。やっぱり大自然は偉大ですね。
ただ、養殖もののタコクラゲも同じような現象が起きるのかは不明です。初めから人工照明のみで育った養殖タコクラゲはある程度照度不足に適応できたりして…期待は高まりますね。