近年、クラゲに関する話題が増えてきたように感じます。大量発生・水族館・ノーベル化学賞・不老不死・癒し・化粧品・ダイエット等…話題の良し悪しやジャンル問わず、今クラゲは世間的に大注目を集めているようです。一体何故でしょうか?こちらでは、「今クラゲが注目されている理由」に関して、個人的意見を踏まえつつじっくりと考察していきたいと思います。クラゲの魅力とは?その透明な体に隠された無限の可能性とは?知れば知る程クラゲをもっと好きになれるはずです。
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クラゲが今熱い!その注目される理由とは?
抜群のヒーリング(癒し)効果
現代社会における深刻な社会問題の1つ、「ストレス」。過剰なストレスは精神面だけでなく、肉体面にも多大なる悪影響を及ぼします。そんな数々のストレスが渦巻くこのストレス社会で今、「日々のストレスを軽減させ、心を安定させる効果がある」として注目を集めはじめたものがいます。それこそ、俗に言う「癒し生物」たちの存在です。
見る人の心を癒し、ストレスを解消させると言われている様々な「癒し生物」たち。犬・猫・パンダ・ハリネズミ・ハムスターなどの、いわゆる「典型的な癒し系の動物」はもちろん、最近では深海生物・爬虫類・食虫植物・キノコなどといった、少し癖のある「ちょっと変わった癒し生物」なども注目されるようになってきました。そしてその中でも特に今人々を魅了し、人気を集めているのが、この「クラゲ」たち。透明な体、フワフワとした動き、美しくも危険な触手…未だ解明されていない謎も多い神秘的なこの生物は、癒し生物界最強のヒーリング(癒し)効果を誇るとも言われています。
未知なる可能性を秘めた原石!?
癒し生物としても名高いクラゲ。そんな彼らが今なんと、医学や美容、環境問題などの様々な分野から注目されているというのです。特にその対象となっているのが、クラゲの持つ特殊な「タンパク質」。クラゲの体は95%以上が水分であり、その水分は体にわずか数%しか含まれていないタンパク質によって保持されています。
この高い保水力を誇るタンパク質は、石鹸やシャンプーなどといった「化粧品」の保湿成分して重宝されるようになりました。また、クラゲを脱水加工して作られた「くらげチップ」は、その保水力の高さから砂漠の緑化計画に活用できると話題に。そしてまだ記憶にも新しい、ノーベル化学賞を受賞した「オワンクラゲの緑色蛍光タンパク質」。特定の細胞を発光させることが可能になるということで、医学の進歩も期待できると注目されるようになりました。 このように、今やクラゲはただの「癒し生物」というジャンルのみでなく、幅広い世界において一目置かれる存在となったのです。まさしくダイヤの原石!?
クラゲの魅力
人々を魅了する5大要素とは!?
それではここから、クラゲの具体的な「魅力」について考察していきたいと思います。あくまでも個人的な考えとなりますが、以下の5点が人々を惹き付ける「クラゲの魅力」だと言えるのではないでしょうか?
①心を癒す脱力感
②不思議な生態
③危険な毒性
④豊富な種類数
⑤神秘的な体とその構造
あくまで個人的な見解となります。
①心を癒す脱力感
ゆらゆらふわふわ海を浮遊・遊泳するクラゲたち。そのストレスを感じさせない脱力感たっぷりな動きは、見ている人の心まで脱力させ、癒してくれます。
このクラゲによるヒーリング(癒し)・リラクゼーション効果は、科学的にも実証されました。まさしくクラゲ特有の魅力と言ったところでしょうか。
②不思議な生態
クラゲの生活史はとても独特。種類にもよりますが、幼少時代にはイソギンチャク(通称:ポリプ)のような容姿をしています。この時点では性別さえもなく、無性生殖を繰り返すことで植物のようにその株を増やしていくのです。
そして中には、このポリプのまま一生を過ごす種類も存在します。そう、我々のよく知るあのクラゲの姿にならない種類もいるのです。繁殖方法や行動理由など、今だ多くの謎が存在するクラゲたち。このような不思議な生態も、彼らクラゲの魅力と言えるのではないでしょうか?
③危険な毒性
クラゲは一部の例外を除き、そのほとんどが毒を有しています。毒の強さはクラゲの種類ごとに異なり、ヒリヒリとした軽い痛みを感じる程度のものもあれば、人を死に至らしめてしまう程強いものまで様々です。
あんなに可愛いのに毒を持っているというギャップ…これもまた、彼らクラゲの魅力の1つと言えるのかもしれません。「綺麗な薔薇には棘がある」とも言うように、棘があることでその魅力も引き立つのでしょうね。近年注目されている「キノコ」ブームの背景にも、これに近いものを感じます。
④豊富な種類数
その種類数の多さも、彼らクラゲの魅力の1つと言えるでしょう。その数なんと、3000種以上。しかし、この数はあくまで「これまでに発見・確認されたもの」であり、今現在地球上に何種類のクラゲが存在しているのかは誰にも分かりません。
というのも、実を言うとクラゲはほぼ毎年のように新種が発見される上に、かつてはクラゲとされていなかった種がクラゲとして認識されるようになったためです。浅瀬から深海まで、幅広い海域を住処とするクラゲたち。その全てを網羅することは不可能に近いのです。
⑤神秘的な体の構造
ゆらゆらと波に揺られて移動するクラゲは一体普段何を考えているのでしょうか?いや、何も考えていないのかもしれません。と言うのも、クラゲには「脳」がないからです。しかし、生きるための機能は全て備わっています。恐竜が誕生するずっと前からこの地球上に存在しているクラゲ。我々の大先輩であると言っても過言ではありません。透明で中身が丸見え状態にあるにも関わらず、その構造は不可思議…