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【クラゲ飼育の心得】大切なのは愛情!?海水魚と異なる5つのポイント

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正直、クラゲの飼育は難しいうえにお金も手間もかかります。これは紛れもない事実。水質にはとっても敏感なうえ、少しでも雑な扱いをすればすぐに形は崩れていってしまいます。その他水流や給餌、水換えに至るまで一切気を抜くことはできません。そう、非常に面倒くさい生きものなんです。しかし、「それでも飼いたい!」と思ってしまう程の魅力があるのもまた事実。そこでこちらでは、まさしく今クラゲ飼育に挑戦しようとされている方に是非読んで頂きたい、「クラゲ飼育の心得」について詳しく記述していきます。恐らく、海水魚の飼育経験があるという方であったとしても一筋縄ではいかないかと思われます。脊椎動物である魚とは体の仕組みや構造、生態も根本的に違いますからね。「これぐらいで大丈夫だろう…」なんて考えは捨てて下さい。そして、クラゲを飼育する上でとっても大切なこと…一番のコツですね。それはずばり、「愛情」をもって接するということ。散々言っといて何だと思われるかもしれませんが、これが一番大切なことなんです。これについては後程詳しくご説明していきます。

Mr.CASSIO
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クラゲの飼育は難しい

「クラゲは飼育が難しい」と言われている理由には、彼らの体の繊細さが大きく関係しているものと思われます。なんせクラゲは体の95%が水分ですからね、体が脆くて崩れやすいのも当然と言えば当然です。まさしく、「Jelly fish」。
しかし、この繊細とは単に物理的なダメージによる「体の脆さや崩れやすさ」を意味している訳ではありません。私が言いたいのは、彼らクラゲは「水質やその他の環境(及び変化)」にも非常に繊細(デリケート)だということです。例えば、今手元に海水魚が元気に泳いでいる水槽があるとします。ではそこにクラゲを投入するだけで、海水魚の時と同じように飼育することが出来るのでしょうか?それは…残念ながら不可能です。魚に適してもクラゲには適さない要素が多すぎるためですね。同じ海洋生物といっても、その生態や体の構造により飼育方法は全く違ってくるというわけです。

 

 

 

海水魚飼育との違いは???

では具体的に、「海水魚の飼育」と「クラゲの飼育」とではどのような違い(変更・改良すべき箇所)があるのでしょうか?主な点として、以下のものが挙げられます。

  1. ろ過槽への戻り(吸い込み口)
  2. 水流
  3. 接触・衝突の回避
  4. 成長のスピード
  5. 水換えの頻度(水質管理の徹底)

 

 

 

1.ろ過槽への戻り(吸い込み口)

魚の飼育経験がある方であれば、ろ過槽の重要性は理解されてるものと思います。呼吸も排泄も全て水中で行っている彼らにとって、そこの水質というのは何よりも重要なものです。そのために必要不可欠なのが、水を浄化してくれるこのろ過槽です。

しかし、ろ過槽で水を綺麗にするということはつまり、「水槽からろ過槽へ水を送らなければならない」ということになります。大抵のろ過槽には水を吸い込む(又は送り込む)ポンプが付いていますので、特に苦労もありません。しかし、ここで問題なのは生体がその吸い込み口からちゃんと逃れられるのかということ。魚はよほど弱っていない限り吸われてしまうなんてことはないでしょう(稚魚は例外)。ですがクラゲは?彼らはそもそも遊泳力がほとんどないため、恐らく一晩もあれば全て吸われて全滅してしまいます。そのためには、吸い込み口の周囲一帯にセパレーター(仕切り)等を配置するなどして、ポンプやろ過槽にクラゲが吸い込まれてしまわないよう工夫しなければいけません。

ポイント

クラゲが吸われてしまわないよう、水の吸い込み口周囲にはセパレーター等のガードが必要になる。

 

 

2.水流

吸い込み口の改良と同じく、工夫が必要になってくる箇所です。ろ過槽で綺麗になった水は再び水槽に戻っていきますが、この時水槽内には自ずと水流が発生します。水流は酸素供給や海藻類・サンゴ類の育成等にも欠かせない重要な要素です。

ではクラゲの飼育においてはどのような役割があるのでしょうか?先ほども述べたように、彼らは元々遊泳力があまりありません。となるとつまり、水流が無ければ身動き出来なくなってしまうのです(元気な個体は割りと自力で泳ぎますが…)。そうなるとクラゲは底に沈みがちになってしまい、その状態が長時間続けば取戻しが出来ないほどまで形は崩れていってしまうでしょう。また逆に、強すぎる水流というのも問題です。クラゲは体のほとんどが水分なので、とっても繊細でデリケート。こんな生物が強い水流で長時間かき混ぜられるとどうなると思いますか…?そう、崩れます。強すぎても弱すぎてもだめなのです。底に沈んだままになってしまわず、かつ無理矢理動かし過ぎない…そんな水流が望ましいでしょう。そのためには、水の噴出口(シャワーパイプ等)を広く・もしくは狭くするなどして水流の強さや向きを微調整すると共に、水が滞りなく動くような工夫を考える必要があります。「水を回す」ことに囚われる必要はありません。「水を動かす」ことが出来れば充分です。逆に、水を回さなければ全く身動き出来ないという個体(クラゲ)は恐らく長生きしません。元気なクラゲを手に入れるのも長期飼育のポイントです。

水流は弱すぎず強すぎず、クラゲが壁に衝突しないよう工夫!

 

 

3.接触・衝突の回避

こちらは先ほどの「水流」と内容が似ています。クラゲはかなり繊細でデリケートな生物なため、頻繁に何かにぶつかるような環境にならないよう気を付けなければいけません。激しい水流に回され壁に激突ばかりしているのであれば、早急な改善が必要です。外部刺激により傘が丸く縮こまってしまう場合もありますが、すぐに環境を改善してあげればまた元通りになりますのでご心配なく。クラゲはかなり繊細ですが、自己回復はかなり優秀です。大切なのは「早期発見・早期改良」。そして同じ失敗を繰り返さぬことです。

また、「一般的な海水水槽のようにレイアウトしたい!」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、あまりおすすめはしません。水流に流され何かに衝突した際、そこがガラス面であればまだ良いのですが、もしもそこが岩だったら…。クラゲを傷付けそうなリスクはなるべく排除するべきでしょうね。ただ、クラゲが衝突することなく優雅に泳いでいられるような水流を作れている場合、底砂ぐらいでしたら敷いても問題ないでしょう。見た目も華やかになります。しかしクラゲはかなり多量の餌を必要とするため、残餌が底砂内で腐敗しないよう定期的なメンテナンスを心がけて下さい。

クラゲは傷つきやすいけれど、回復も早い!大切なのは「早期発見・早期改良」、そして失敗を繰り返さぬこと。

 

 

4.成長のスピード

「魚を一回り大きな水槽に移したら、一気に成長し始めた!」なんて経験ありませんか?実はこれ、魚が水槽の大きさに合わせて自身の成長を止めているからなんです。そしてこのことは、クラゲの飼育時にも同様に起こります。

ただし、魚とクラゲとではその成長スピードが大きく異なります。クラゲの成長は尋常でないほど早いのです。しかし、クラゲの成長促進要因は水槽の大きさだけではありません。彼らは食べれば食べるだけ大きくなると思っておいて下さい。そのためクラゲをなるべく成長させたい場合には、水槽を大きくし、餌を1日2~3回与えるようにすれば良いでしょう。またこの時、水温を上げるとさらに効果的です(代謝の活性化)。

ですが、恐らく「早く成長させたい!」という方よりも、「なるべくゆっくり成長させたい!」と思われる方の方が圧倒的に多いと思います。そんな時はどうすれば良いのか…上記とは逆のことを行えばいいんです。適応可能水温ぎりぎりまで水温を下げ、極端に大きな水槽にも入れず、餌は1日回。これを心掛ければ、成長はゆっくりとなります。ただ気を付けて頂きたい点としては、いくら成長を遅めたいと思っていても餌はなるべく毎日与えてあげて下さい。元々クラゲはかなりの大食漢で、自然界では常に餌を食べながら生活しています。そのため、餌の頻度が極端に低いと成長がゆっくりになるどころか逆に小さくなっていってしまう恐れがあるのです。しかもこれは同時に、クラゲが歪になる可能性も高めます。過度なダイエットは控えましょう。

餌は基本毎日。少なすぎてもだめ、多すぎてもすぐに大きくなってしまうため注意。

 

 

5.水換えの頻度(水質管理の徹底)

クラゲは常に海水を体に取り込み続けています。これは彼らが呼吸をするためにも必要なことです。そもそもクラゲには肺がないため、海水から酸素を得るためには一度体内に海水を取り込む必要があります。海水はクラゲ内の放射管や水管(血管のようなもの)を通過し、その過程の中でクラゲの細胞と直接ガス交換が行われます(皮膚呼吸のようなもの)。

前置きが長くなってしまいましたが、つまりクラゲの体は常時「飼育水で満たされている」ということになります。ではその飼育水が汚れてしまっていたらどうなるのか?これはクラゲの命に直結するわけです。なので、海水魚の飼育時以上に水質には気を配らなければいけません。そのためにも欠かせない作業が、「水換え」と、薬剤による「水質検査」です。目には見えなくとも、水槽内では常に有毒な物質が徐々にではありますが蓄積されていっています。それらの中でも例として特によく挙げられるものが、「硝酸塩しょうさんえん」と呼ばれる物質です。

残餌や生体の排出物から生じるアンモニアは、ろ過槽内等になどに活着している硝化菌しょうかきんと呼ばれる好気性バクテリアにより、亜硝酸塩あしょうさんを経て最終的に硝酸塩と呼ばれる物質に分解されます。この硝酸塩、少量ならば害はありませんが、積もり積もると生命の命に危険を及ぼします。特にクラゲなどの水質に敏感な無脊椎動物にとっては死活問題。

現在でこそ水槽内でこの硝酸塩を除去することのできる装置や薬品等が発売されるようになってきましたが、それ以外では酸素の含まれない地層に生息する嫌気性バクテリアや植物による消費、もしくは水換えによる除去が必要です。クラゲは特に多量の餌を必要とするため、水質の悪化はかなり早いでしょう。「毎週月曜は水質検査の日!」、「第3火曜は水換えの日!」などのルールをつくることをおすすめします。

水換えや水質検査は定期的に。些細な水質悪化も死に直結します。

 

 

6.まとめ

さて、これまでの事を要約すると、以下のようになります。

クラゲが吸われてしまわないよう、水の吸い込み口周囲にセパレーター等のガードを設ける。

水流は強すぎず弱すぎず。クラゲが壁に衝突しないよう工夫すること。

障害物は避けること。「早期発見・早期改良」を心がけ、失敗を繰り返さぬこと。

餌は基本毎日。少なすぎてもだめ、多すぎてもすぐに大きくなってしまうので注意。

水換えや水質検査は定期的に。水質悪化は死に直結。

海水魚の飼育とはやはり違いがありますね。しかし、確かに工夫は必要あれど、不可能ではありません。上記のことをしっかり理解・実行すれば、自宅でも飼うことはできます。そしてもう1つ、「元気な個体を手に入れる」ということも重要です。いくら適切な環境を用意できたとしても、手に入れたクラゲの状態が良くなければ長生きはしません。信頼のおける販売元を探しましょう。

 

 

 

クラゲ飼育はお金がかかる???

クラゲの飼育にはお金がかかります。餌を沢山食べるということはつまり餌代がかさみ、餌の量が多ければその分水質悪化も早くなるため水換えの頻度は高まり、人工海水代もかさみます。ろ過槽はもちろん必要ですし、そうなれば中に入れるろ材も必要不可欠でしょう。しかし、「クラゲの飼育はお金がかかる」と言われる理由はそれだけではありません。中でも一番高額なのはクラゲ本体…ではなく、水槽です。一般的な四角いガラス水槽などであればそんなに高くはないのですが、クラゲ飼育専用の水槽となると話は別です。これらの水槽はそれぞれがクラゲ飼育に適した特殊な構造・形状になっているため、どうしても高額な代物になってしまうのです。
しかし近年、「クラゲブーム」なるものの影響からか、様々なクラゲ専用水槽が販売されるようになってきました。値段に関しても、比較的お手軽のものからLED搭載の少し高価なものまで登場し、今後も様々なニーズに対応してくれそうです。もちろん、普通の四角い水槽でも工夫次第ではクラゲを飼うことができます。しかしそれにはある程度コツや経験値が必要になってきます。クラゲ飼育が初めての方にはやはり、多少お金がかかってもクラゲ専用水槽の購入をおすすめします。

 

 

 

クラゲ飼育に欠かせないもの。それは、愛情!?

「今まで色々書いておきながら何だ!」と思われるかもしれませんが…結局のところ、これが一番大切ですね。愛情と言っても、別に毎日話しかけたり体を擦ったりするわけではありませんよ。私が言いたいのは、「常に気にかける」という意味での愛情をもった飼育ということです。

会社に行く前に様子を見る。

寝る前に水流を確認しておく。

遠出する前に水換えをしておく。

色々な種類の餌を与えてみて、どれなら食べるのか研究する。

例を挙げるのなら、こういったことが当たりますね。クラゲは非常に繊細でデリケートな生き物。そのため、ほんのわずかな水質の変化にさえ敏感に反応し、すぐに異常が現れます。傘が歪になってきたり、妙に丸みを帯びる(または平になる)のはその前触れです。こうなると、餌喰いも落ちていくでしょう。すぐに対処してあげれば問題ないのですが、それが少しでも続いたままになってしまうと、最悪死んでしまいます。

そうさせないためにも、日頃からしっかりと愛情を注ぎ、常に気にかけてあげて下さい。

 

 

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